秋田県人はせりの根が好物?
きりたんぽ鍋の味をきりりと引き締めるのは、最後に入れるせり。さっと熱を加えるだけでシャキシャキした食感と爽やかな苦みを味わいます。鮮やかな緑色で見た目も美しいせりですが、そのヒゲのような根は真っ白です。秋田県人にはこの根を好む人が多く、特に根の長い湯沢市三関(みつせき)産の「三関せり」は人気です。
食べ方は茎の部分と同様、鍋にさっとくぐらせていただきますが、サクサクした歯触りは独特で、香りも茎の部分には負けません。秋田県人の中には「茎も葉っぱもいらね(いらない)がら、根っこだけ売ってけれ(ください)」と言う人もいるほどです。
三関の栽培農家は、根ができるだけ伸びるように土の柔らかい苗代に近い土壌で栽培し、収穫する時も長い根が切れないように慎重に引き抜きます。また、茎はもちろん長い根も丹念に洗わなければならないので、他産地のせりに比べて手間がかかっているそうです。三関産は他産地のものに比べて値段は高いものの、地元のスーパーなどでは三関産から売り切れてしまうほどです。
県外ではこのような根の長いせりはなかなか手に入らず、産地に直接注文して取り寄せる県出身者も多いとか。
わたしどもの「比内地鶏きりたんぽ鍋セット」をご注文になるお客様の中にも時々「せりの根があったら入れてください」とのご注文もありますが、業者さんから納品される段階でせりの根はすでにカットされておりますので、申し訳ありませんが現在のところせりの根をお入れすることができない状況です。
王国のせりの根の対応について