郷土料理
きりたんぽ鍋発祥の地、鹿角
きりたんぽ鍋発祥の地、鹿角
| きりたんぽ | きりたんぽ鍋発祥の地、鹿角 | きりたんぽの作り方 | きりたんぽ鍋 |
| 秋田県人はせりの根が好物? | きりたんぽは「淡雪こまち」 |
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きりたんぽは「淡雪こまち」
きりたんぽは「淡雪こまち」
きりたんぽの原料米は? 「きりたんぽ鍋の味の決め手は比内地鶏」。これはきりたんぽ鍋の本場・秋田県北部の人たちはもちろん、全県的にも異議がないところです。しかし「きりたんぽ」の原料となるお米の品種となると、意見はかなり分かれます。 米の秋田を代表するブランド米「あきたこまち」は粘り気のあるモチモチした食感が好まれており、串にも巻きやすいことから多くの業者は「あきたこまち」を使っているようです。また、きりたんぽ鍋で有名な秋田市の老舗料亭では、粘り気が少なくさっぱりした味の米の方が濃厚なスープにマッチしていると「ササニシキ」を使用。大館市で1年中きりたんぽを焼いている専門店では、「ササニシキ」と「キヨニシキ」をブレンドして使用。それぞれの米の特徴が合わさって味と食感が良くなると語っていますが、その配合の割合は秘密とか。このように各業者はそれぞれ特徴あるきりたんぽを製造しています。 |
王国の「淡雪こまち」のきりたんぽ |
王国のきりたんぽは「淡雪こまち」を使用しています。 「淡雪こまち」は平成19年3月に秋田県の認定品種に採用された米です。 秋田県を代表するブランド米「あきたこまち」の陰に隠れてその存在はあまり知られていませんが、この米は冷涼な鹿角の気候で栽培すると美味しさが際立つ品種で、一般的なうるち米に比べて粘り気が強く、食感はモチモチふっくらで適度の柔らかさが特徴。まさに、きりたんぽの原料には適した品種といえます。 しかし「淡雪こまち」は鹿角市のような中山間地での栽培に適した品種で地域が限られており、生産量も少ないことから入手するのもなかなか大変です。 |
かづの淡雪こまちの里では、山間部でも効率的に栽培できる「直播栽培」を行なっています。 |
実はこの米が初めて収穫されて販売された当初、鹿角市内の複数の業者は待ってましたとばかりに、この「淡雪こまち」を使ってきりたんぽ作りに取り組みました。ところがモチモチふっくら、粘り気が強い「淡雪こまち」の特性に悪戦苦闘。半殺しにしたご飯を串に巻いて焼いている途中に、モチのように表面がプーッと膨れて破れることもしばしばでした。それではと、あまりご飯を潰さずに串に巻きつけようとすると、途中でご飯がばらけてしまう。ご飯の半殺しの度合いを変えたり、炊く際の水加減を変えたりと、どの業者も試行錯誤を繰り返しました。 |
淡雪こまちの田んぼ。昼夜の寒暖差が大きく、一年を通して冷涼な気候なため、米の栽培に適しています。 |
なんとか上手に焼き上がったものは、味も食感もいいのですが、見た目が悪く出荷できないB品がけっこう出てしまうのです。さらに「淡雪こまち」は生産量がすくなく値段は「あきたこまち」より高いため、ほとんどの業者は「淡雪こまち」を使うことを断念。正直なところ、わたしたちもあきらめかけました。 ところが理事長の「この米は鹿角の特産品だ。もっと頑張ってみろ!」の一言で、再び挑戦することにしたのです。 原因は水加減にあると考え、その日の気温に応じて米の浸水時間を変えたり、水加減を変えたりとデータを取りながら炊飯と半殺し、焼き加減を繰り返しました。そしてついに「淡雪こまち」の特性を生かしたきりたんぽを焼き上げることに成功したのです。 |
直播栽培により出穂時期を遅らせることで、冷涼な気候が美味しい「淡雪こまち」を作ります。 |
鹿角特産「淡雪こまち」 |
鹿角市はもちろん、県内でも「淡雪こまち」を使ってきりたんぽを焼いているのは我が王国だけ。 比内地鶏・地のもん王国特製、モチモチふっくらのきりたんぽをご賞味ください。 >王国のきりたんぽ鍋 ご注文はこちら >王国のきりたんぽ鍋の材料について |
王国のきりたんぽ |
| 秋田県人はせりの根が好物? | きりたんぽは「淡雪こまち」 |
秋田県人はせりの根が好物?
秋田県人はせりの根が好物?
きりたんぽ鍋の味をきりりと引き締めるのは、最後に入れるせり。さっと熱を加えるだけでシャキシャキした食感と爽やかな苦みを味わいます。鮮やかな緑色で見た目も美しいせりですが、そのヒゲのような根は真っ白です。秋田県人にはこの根を好む人が多く、特に根の長い湯沢市三関(みつせき)産の「三関せり」は人気です。
食べ方は茎の部分と同様、鍋にさっとくぐらせていただきますが、サクサクした歯触りは独特で、香りも茎の部分には負けません。秋田県人の中には「茎も葉っぱもいらね(いらない)がら、根っこだけ売ってけれ(ください)」と言う人もいるほどです。
三関の栽培農家は、根ができるだけ伸びるように土の柔らかい苗代に近い土壌で栽培し、収穫する時も長い根が切れないように慎重に引き抜きます。また、茎はもちろん長い根も丹念に洗わなければならないので、他産地のせりに比べて手間がかかっているそうです。三関産は他産地のものに比べて値段は高いものの、地元のスーパーなどでは三関産から売り切れてしまうほどです。
県外ではこのような根の長いせりはなかなか手に入らず、産地に直接注文して取り寄せる県出身者も多いとか。
わたしどもの「比内地鶏きりたんぽ鍋セット」をご注文になるお客様の中にも時々「せりの根があったら入れてください」とのご注文もありますが、業者さんから納品される段階でせりの根はすでにカットされておりますので、申し訳ありませんが現在のところせりの根をお入れすることができない状況です。
>王国のせりの根の対応について
食べ方は茎の部分と同様、鍋にさっとくぐらせていただきますが、サクサクした歯触りは独特で、香りも茎の部分には負けません。秋田県人の中には「茎も葉っぱもいらね(いらない)がら、根っこだけ売ってけれ(ください)」と言う人もいるほどです。
三関の栽培農家は、根ができるだけ伸びるように土の柔らかい苗代に近い土壌で栽培し、収穫する時も長い根が切れないように慎重に引き抜きます。また、茎はもちろん長い根も丹念に洗わなければならないので、他産地のせりに比べて手間がかかっているそうです。三関産は他産地のものに比べて値段は高いものの、地元のスーパーなどでは三関産から売り切れてしまうほどです。
県外ではこのような根の長いせりはなかなか手に入らず、産地に直接注文して取り寄せる県出身者も多いとか。
わたしどもの「比内地鶏きりたんぽ鍋セット」をご注文になるお客様の中にも時々「せりの根があったら入れてください」とのご注文もありますが、業者さんから納品される段階でせりの根はすでにカットされておりますので、申し訳ありませんが現在のところせりの根をお入れすることができない状況です。
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きりたんぽ鍋
きりたんぽ鍋
キンタケ(金茸):10月頃に出回るキンタケ。新米のきりたんぽとの相性抜群。(写真は森岳産)
ハツタケ:「※緑色はカビではありません。食べられます。」とPOPに表示されたハツタケ。いいダシが出る。(写真は本荘産)
かつて、「きりたんぽ鍋」は秋の収穫に感謝する、季節限定、ハレの日のごちそうでした。
現在では1年中食べることのできる「きりたんぽ鍋」ですが、かつては稲刈りの後にその年の収穫を感謝しながら家族や仲間と一緒に食べるハレの日のごちそうで、いつでも食べられるものではありませんでした。
味の決め手は、この日のために春から育てた比内地鶏。脂がのって、その美味しさはピークを迎えます。
春から育てた鶏は、きりたんぽ鍋の季節になると丸々と太って脂も乗ってきます。その鶏をつぶす(解体する)のは男たちの仕事。ダシを取るためのガラ以外はナタや包丁で丹念にたたいて丸めた肉だんごを作ります。
きりたんぽを焼くのは女たちの仕事。きりたんぽを焼いて鶏の処理が終わると準備はほとんど完了。後は好みの具と一緒に煮ながら食べるだけとなります。
ほどよく煮えた鶏肉や野菜を食べながら酒を飲み、最後にきりたんぽを入れて、ご飯がわりにする。
きりたんぽ鍋は鍋一つで完結する、なんとも合理的な鍋料理なのであります。
さて、きりたんぽ鍋の作り方ですが、地域や家庭によってさまざま。味の決め手となるのは、もちろん比内地鶏のガラからとるダシとその肉ですが、他にはササガキゴボウ、マイタケ、ネギ、せり、糸コンニャクなどを入れます。
現在は栽培マイタケが1年中出回り安く手に入るのでそれを用いますが、栽培が成功する以前、天然のマイタケは超高級品でなかなか手に入りませんでした。そこでよく用いられたのがモタシ(ナラタケ)やシメジなどのよくダシの出るキノコ類でした。
作り方や具は各家庭によってさまざま。
誰もが我が家の味が一番だと自慢します。
きりたんぽ鍋の発祥の地といわれる鹿角市、きりたんぽ鍋の本場といわれる大館市ではきりたんぽ鍋の作り方にこだわりを持つ家庭も多く、キノコはマイタケではなくダシのでるキンタケ(キシメジ。海沿いの黒松林に生える)やハツタケを入れた方が美味しい。等々さまざまなレシピが存在しているようです。
県北部の鹿角市や大館市で時々耳に入ってくる口角泡を飛ばしてのきりたんぽ談義は、まさに本場ならではのこだわりの会話なのです。
>王国のきりたんぽ鍋 ご注文はこちら
>王国のきりたんぽ鍋の材料について
現在では1年中食べることのできる「きりたんぽ鍋」ですが、かつては稲刈りの後にその年の収穫を感謝しながら家族や仲間と一緒に食べるハレの日のごちそうで、いつでも食べられるものではありませんでした。
味の決め手は、この日のために春から育てた比内地鶏。脂がのって、その美味しさはピークを迎えます。
春から育てた鶏は、きりたんぽ鍋の季節になると丸々と太って脂も乗ってきます。その鶏をつぶす(解体する)のは男たちの仕事。ダシを取るためのガラ以外はナタや包丁で丹念にたたいて丸めた肉だんごを作ります。
きりたんぽを焼くのは女たちの仕事。きりたんぽを焼いて鶏の処理が終わると準備はほとんど完了。後は好みの具と一緒に煮ながら食べるだけとなります。
ほどよく煮えた鶏肉や野菜を食べながら酒を飲み、最後にきりたんぽを入れて、ご飯がわりにする。
きりたんぽ鍋は鍋一つで完結する、なんとも合理的な鍋料理なのであります。
さて、きりたんぽ鍋の作り方ですが、地域や家庭によってさまざま。味の決め手となるのは、もちろん比内地鶏のガラからとるダシとその肉ですが、他にはササガキゴボウ、マイタケ、ネギ、せり、糸コンニャクなどを入れます。
現在は栽培マイタケが1年中出回り安く手に入るのでそれを用いますが、栽培が成功する以前、天然のマイタケは超高級品でなかなか手に入りませんでした。そこでよく用いられたのがモタシ(ナラタケ)やシメジなどのよくダシの出るキノコ類でした。
作り方や具は各家庭によってさまざま。
誰もが我が家の味が一番だと自慢します。
きりたんぽ鍋の発祥の地といわれる鹿角市、きりたんぽ鍋の本場といわれる大館市ではきりたんぽ鍋の作り方にこだわりを持つ家庭も多く、キノコはマイタケではなくダシのでるキンタケ(キシメジ。海沿いの黒松林に生える)やハツタケを入れた方が美味しい。等々さまざまなレシピが存在しているようです。
県北部の鹿角市や大館市で時々耳に入ってくる口角泡を飛ばしてのきりたんぽ談義は、まさに本場ならではのこだわりの会話なのです。
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「たんぽ貝焼き」って何のこと? | |
以前、鹿角市や大館市など県北部では「きりたんぽ鍋」のことを「たんぽ貝焼き」と呼ぶお年寄りがけっこういたようです。 秋田ではその昔、大きなホタテ貝の貝殻を小さな鍋の代わりに使っていたことから、小鍋仕立ての鍋料理を「貝焼き(かやき)」と呼んでいました。 豆腐が具のメインになると「豆腐貝焼き」、魚のハタハタを入れると「ハタハタ貝焼き」となり、きりたんぽを入れると「たんぽ貝焼き」になるというわけです。 |
ハタハタかやき |
| 秋田県人はせりの根が好物? | きりたんぽは「淡雪こまち」 |
きりたんぽの作り方
きりたんぽの作り方
1.うるち(普通のお米)新米を炊き上げ、すり鉢や鍋に入れて、すりこぎ棒でこねるように押しつぶします。つぶし過ぎず、半ごろし(半つき)状態にします。
2.秋田杉で作った長さ35cmほどの串の先端に、おにぎり状にまるめたご飯を付け、しごくように串に巻きつけます。まな板の上に濡れたふきんをかぶせ、塩水でぬらした手で転がしながら形を整えます。
3.炭火できつね色になるまでこんがりと焼き上げます。冷めると串が抜けにくくなるので、温かいうちに串を引き抜きます。
4.「味噌つけたんぽ」で食べる場合は、あらかじめ作っておいた甘味噌を塗り、少々あぶってから熱々でいただきます。
>王国のきりたんぽについて
2.秋田杉で作った長さ35cmほどの串の先端に、おにぎり状にまるめたご飯を付け、しごくように串に巻きつけます。まな板の上に濡れたふきんをかぶせ、塩水でぬらした手で転がしながら形を整えます。
3.炭火できつね色になるまでこんがりと焼き上げます。冷めると串が抜けにくくなるので、温かいうちに串を引き抜きます。
4.「味噌つけたんぽ」で食べる場合は、あらかじめ作っておいた甘味噌を塗り、少々あぶってから熱々でいただきます。
>王国のきりたんぽについて
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きりたんぽ
きりたんぽ
秋田の郷土料理の横綱といえば、
やはり「きりたんぽ鍋」でしょう。
今では秋田の郷土料理の代表格として、県内全域にしっかり定着した感のある「きりたんぽ」ですが、もともとは鹿角や大館などの県北部に伝えられてきた料理です。
その原型は山の神に捧げた御幣餅、マタギ(猟師)が山中を持ち歩いた携行食、山に入って作業する山子の人々の山小屋料理などの諸説がありますが定かではありません。いずれにせよ、ご飯をつぶして串に巻きつけてこんがり焼いた「きりたんぽ」は香りもよく、保存性にも優れた食べ物だということです。
焼き上がったその姿が稽古用のたんぽ槍に似ており、鍋に入れる時は2つ~3つに切ることから「きりたんぽ」と呼ばれるようになりました。
やはり「きりたんぽ鍋」でしょう。
今では秋田の郷土料理の代表格として、県内全域にしっかり定着した感のある「きりたんぽ」ですが、もともとは鹿角や大館などの県北部に伝えられてきた料理です。
その原型は山の神に捧げた御幣餅、マタギ(猟師)が山中を持ち歩いた携行食、山に入って作業する山子の人々の山小屋料理などの諸説がありますが定かではありません。いずれにせよ、ご飯をつぶして串に巻きつけてこんがり焼いた「きりたんぽ」は香りもよく、保存性にも優れた食べ物だということです。
焼き上がったその姿が稽古用のたんぽ槍に似ており、鍋に入れる時は2つ~3つに切ることから「きりたんぽ」と呼ばれるようになりました。
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